2017秋学期 木曜 量的調査法 2週目
前回までのあらすじ
社会調査について:概要
社会調査法には2つある
・内部関与法
・外部観察法
社会調査をデータの取り方から分類すると
・統計的データから「量的調査」
・事例的データから「質的調査」
社会調査の原則
1.社会的である
2.科学である(再現性がある普遍的な結論)
3.データの収集と分析の両側面を総合的に行う
社会調査の目的別分類
1.官庁統計(公的な調査)
2.市場調査(私的な量的調査)
3.世論調査(私的な質的調査)
4.学術調査(上記以外)
調査を実施する前に定めることがら
・目的(テーマ・仮説)
・予算
・調査対象とその規模
・調査期間
・調査方法
・分析方法
記述と調査事象の概念化
事象の概念化:性別役割分業という事象から家事分担という生活場面におけるそのあり方(という概念)を問題にしよう
概念の操作的定義:何について質問するか,どのように質問するかについて定義を与える→「男性は外で働き、女性は内を守り助ける」という命題について賛否を論ずる
「説明」の論理構造
理論・説明
→現在の状況を合理化して形成
仮説
→
作業仮説
→
因果と相関の違い
無論、いくら相関があったところで、それは因果関係があるとは言えない
※相関関係は因果関係の前提条件に過ぎない
調査項目の分類
・説明項目と記述項目
・基礎項目:記述の詳細、説明の探索、要因のコントロール
調査票の設計
・質問や回答の選択肢がなるたけ単純であること
・表の中で、各質問項目が的確に位置付けられていること
・設問の理解に差が生じないこと(認識齟齬を減らす工夫)
調査項目の決定
・作業仮説における変数間の関係を調査項目として具体化する
(項目が1つ1つの質問に対応)
要因から原因を探る
変数とは?
→つまりは要因のこと
調査項目の体系化とデザイン
→内容がどのように並んでいればいいか
論理性のflow
・漏斗型
・逆漏斗型
調査項目以外の質問とあいさつの意義
意義を説得的に説明し、回答者の意欲喚起
調査主体を明らかにする(責任の所在を明確に)
回答者の選出方法を説明
調査結果の利用方法を明示(倫理的配慮)
→匿名性を保つ、個人情報保護
フェイスシート(属性表?)
個人の基本属性に関する質問事項群
かつては調査票の表紙部分に置いたため「face」
※謝礼を出す場合、調査項目に応えずフェイスシートだけ埋められてしまうパターンがある。留意せねばならない。
自由記述に関して
のちの改善のためにアドバイスをもらう
スクリーニング質問
調査の該当者であるかどうかを確認(コンタミ防止)
質問文が答えるべき性質
妥当性…「概念」の様態を知るために的確な回答が得られるか
信頼性…常に同一の回答が得られるか
比較可能性…ほかの調査と比較できるか
実際に調査を始めるのは第四回から
surveymonkeyをつかう(は?)