気合でなんとか

@ningensei848が頑張った記録

2017秋学期 木曜 量的調査法 4週目

前回までのあらすじ

 

ningensei848.hatenablog.com

 

【重要な連絡】

授業5回目以降は実際にデータを集めるほか、SPSSを使ってデータの分析を行う

データを集めるのはweb調査でのアンケートを想定

 

 

復習

調査票の設計:ワーディングと周辺の問題、注意すべき点

質問の形式:

単一選択、複数選択、自由回答など

尺度:

量的変数:値が本来は数値で表現できない変数。名義尺度;順序尺度

質的変数:値が数値で表現しうる変数。間隔尺度;比例尺度

プリテスト(予備調査):本調査を実施する前にやるべきこと

調査の3パターン: 

  1. 特定のHPの訪問者を対象とするもの
  2. 郵送調査
  3. モニタ調査

 

 

 

プリテスト

選択肢には予想外の回答を収集できるように必ず自由回答欄を設けておく。数値はカテゴリー化せず具体的な数値を尋ねる。

正確なサンプリングは必要ない。協力を得られやすい集団に対して 10~50 程度行えばよい(無論あまり母集団とかけ離れていても意味がない)。必ずやること。

 

調査の実施方法(教科書 7 章)

おおまかにわけて自計式と他計式がある

※調査においては有効標本数計画標本数×有効回収率),信頼性,コストが大事

自計式(自記式)調査

回答者が自ら回答を記入する方法のこと

留置調査

調査員が被調査者を個別に訪問して調査票を配布し,一定期間(2,3 日~2 週間程度)後に再度訪問して回収する方法

  • 回答の動機づけができる,プライバシーに関わる内容も比較的尋ね易い
  • 不在でも何度も訪問する必要がない(会う必要がない)ので,比較的短期間で調査できる
  • 時間をかけて調べて答えることができる(所有する製品名など)
  • ある一日の時間の使い方など(NHK 生活時間調査)
  • 信頼性については郵送法と同じ
  • 郵送法より高い回収率が必要な調査に用いられる,国勢調査などの行政統計

郵送調査

標本に対して調査票を郵送し,一定期間(10 日~2週間程度)の間に返送してもらう方法

  • ex.2009 年並木幼稚園,桜南幼稚園の園児の母親(N=163 通;回収率 56.4%)
  • 広い範囲,大量の標本,低いコスト
  • 返信用封筒を添付しておくこと
  • 面接することが困難な人にも配布(だけは)可能

しかしもちろんデメリットもある。

  • 回答への動機づけが弱い
  • 丁寧な依頼文,督促状などが必要,調査経路・主体の信頼性・権威等でも影響
  • 信頼性も低い(誤記の訂正ができない,本当に回答者本人が回答したか分からない)
  • 回収率は最も低い(実際は2~3 割程度)
    郵送+切手貼付 2006 成田市 ===> 30%
    ポスティング+料金受取人払 2005 札幌市 ===> 13%
    ポスティング+切手貼付+分厚い+謝礼 2008 札幌市 ===> 27%

集合調査

被調査者が地理的に限られた範囲に住んでいる場合,同時に同じ場所に集めて一斉に調査をおこなう方法。

  • 一票あたりの調査員の数と手間(コスト)が大幅に削減できる
  • 一旦集めてしまえば(学校や職場などですれば)回収率が 100%近い
  • 調査会場の雰囲気,偶然出された質問などの影響を受ける
  • ランダムサンプリングの考え方とはなじまない
  • 限定的な社会集団の成員を調査対象とした場合に有効

 

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他計式(他記式)調査

調査員が回答を聞き取って記入する方法のこと

面接調査

調査員が被調査者を個別に訪問し直接に質問をしながら回答を書き取っていく方法。

  • 質問の意味を補足説明などによって誤解なく伝達できる可能性。
  • 一対一の面接なので他人の意見影響を排除できる
    (意見や態度の測定に適している)。
  • 回答者が他の情報源を調べることを排除できる(知識の測定に適している)。
  • 回答者は質問票を見ないため、後の質問(あるいは調査の構造)の影響を受けない。
  • 回答者に由来する誤記がない。(明らかな虚偽を防げる)
  • 動機づけが強いので回収率が高い

一方でデメリットもある

  • 時間を拘束するので回収率は留置調査より低いとも言われている
  • ↑のため何度も追求訪問する必要が生じる
  • コストが高い
  • 調査員に由来する偏りの可能性これが一番大きい最悪なバイアス

 

 

最も精密な方法として……

電話調査

本来面接法で行うべき調査を電話で代用する方法。

かつては電話帳を台帳に抽出していた(いまでも掲載率が高い地域では使える)

ランダム・ディジット・ダイアリングRDD)法への移行

  • 面接調査に比べて低コスト
  • 電話がない人には調査できない,調査拒否が多い
  • 複雑な質問は口頭だけで伝えることが困難
  • 即時性が要求される調査に有効(選挙や政治世論調査

電話調査(RDD, Random Digit Dialing)

電話帳を利用して行われた従来の電話調査と異なり,無作為に電話番号を自動生成・発信することで行われる調査。電話帳への掲載率が低い都市部を中心に実施される。

  • 基本的には固定電話対象(既に時代遅れ?)
  • 市外局番で地域を識別
  • 事務所用と自宅用が区別できない(世論調査の場合,事務所用は対象外)
  • 無作為抽出の原理との不整合→結果は複雑な調整を経た推定値

調査謝礼

通常学術的な調査に謝礼はなじまないと考えられているが,回収率の問題で採用される(成果は社会に還元されるため,本来は謝礼を払う必要はない)

 

 

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今回のTopic!:調査票尺度の作成

調査票尺度の作成過程は4ステップで構成され,
それぞれに必要とされる判断・検討事項は以下の通り。

1.測定目的の明確化

  1. 測定すべき構成概念の内容は?
    ※具体的な内容→抽象的な内容にするか、或いはその反対か
     論理構成が重要になる
  2. 測定対象者は?
  3. 妥当性のための条件は?

2.項目の作成と調査票の編集

  1. 項目の素材はどこから?
  2. 項目の形式は?
  3. 調査票の構成は?

3.予備調査とその結果の分析

  • 対象者とその数は?
  • 項目ごとの回答の分布は?
  • 尺度得点の分布は?
  • 尺度の内的整合性は?
  • 尺度の信頼性は?
  • 尺度の妥当性は?
  • 尺度の表面的妥当性は?

4.項目の修正と調査票の再編集

★尺度とは:対象に数値を割り当てる規則のことを一般に「尺度」(scale)という。測定は,何らかの規則に従って,すなわち,何らかの尺度によって,対象に数値を割り当てる行為である。

例:以下の「社会的価値指向性」について,それぞれの項目がご自分にどの程度当てはまるかを考え,最もふさわしい1つを選んでください。


★心理学における量的調査は,5件法または7件法を用いることが多い。上記のこの尺度では,項目1~6までは「あてはまる」を選んだ場合に5点を与え,順番に4, 3, 2, 1という項目得点を与えている。項目7~8は,これが当てはまる人ほど「社会的価値指向性」が低いことを意味するので,ほかの6項目とは逆に「あてはまる」に1点を与え,順番に2,3,4,5という項目得点を与えている。この最後の2項目のように「あてはまらない」と答えるほど逆に得点が高くなるような内容項目を逆転項目と呼ぶ。

=>調査票全体での回答者の総得点などを計算するときに、
  バイアスをかける必要がある否定的項目のことを逆転項目という

 

★尺度の計算:項目得点を全ての項目について合計したものを尺度得点とするのが一般的であるが,上記のこの尺度では,合計得点を項目数で割って,1項目あたりの平均を求めたものを尺度得点としている。合計を用いても平均を用いても,尺度得点の基本的な性質は変わらないが,平均を用いるほうが,尺度ごとに項目数が異なる場合でも,すべての尺度について項目得点と同じ範囲で尺度得点を表現することができて便利である。

 

 

 

 

 

次回

 

まだ