気合でなんとか

@Ningensei848が頑張った記録

ある図書館情報学徒の進路の話 その0

ある日ふと思う。このままつくばで司書になって死ぬのかと。

Twitterで「プログラマ 就活」とか「コード 就活 優秀」とかで検索した。

 

 

 

 

 

 

 大学の学びとは何だろうと思うときもある。ベンチャーなり企業なり、実戦経験こそが最も重要なのではないかとかも。

自分は研究がやりたいのか?開発がやりたいのか?それとも、芸術とか?

 少なくとも司書になって司書のまま社会を嘆いて、或いは何も感じなくなって死ぬのは嫌だ。本能で拒否している。かといって、このまま大学の勉強をひたむきに続けていたからといって、何者になれるわけでもない。ちょっとプログラミング言語に触ったことのある司書の卵、あるいはコンサルの紛い物が出来上がるだけだろう。プログラミングって難しいし苦しいよね(笑)そんな軽い印象で2年も3年も費やしてたまるか。司書資格はもちろん取る。ここにきて司書にさえもなれませんでした~~とか笑えない。

 しかし、将来的に定職として選ぶ道ではない。"Librarian"としての矜持をもって卒業した後の人生を過ごしたいと考える。じゃあいったい何になりたいのか。

 人生の至上の目標として掲げうるもの、それは私にとって魂が震える物語を紡ぎだすこと、というのが現段階での結論である。そのストーリーにふれて自然と涙があふれる。感情が突き動かされる。そんな体験が老いた肉体にさえも訪れるとしたら、そんな体験がいくつになっても尽きないものであったら。そんな人生でありたいと私は考える。

 それでは、どうすればそこにたどり着けるだろうか。そのステージに至るためにいくつか“資格”が必要だと感じている。まず一つ目に創造性、次に余裕、そして最後につながりである。

 膨大な人生経験の蓄積、或いは不断の努力に基づいた知識によって創造性が培われていく。これに関しては、何をどうすれば良いという指標はない。常に創造性の源泉がどこにあるのか意識し探究し続けなければならない。

 身体的・精神的・金銭的・時間的・空間的に余裕を持つために何が必要であろう。それは、変わり続けることに他ならない。誰かがある一つのナニカになったとして、それがずっと変わらぬままその状態が続いていくことなどありえないし、変化がなくなった時点でそれは死と同義だといわれる。この状態は実際に私が経験したわけではない……経験したわけではないが、それを自己の経験により知ってしまうフェーズにまで至った時点ですべてがだめになり、時すでに遅しだろうと思う。だから私は、私たちは変わり続けなければならない。

 つながりというものはいったい何であろうか。見えないし触れない。聞こえないし感じない。誰かがきっとそこにあるだろうと検討を付けて(半ば盲目的に信頼しきって)行動するものである。日常生活でそれを捉えるためには、なにより動き続けねばならない。例えば、自分が自分だけであると思うこともある。それは一見当たり前のことであるし、それ以外に感じようがない。しかし、自分は自分以外のすべてで出来ていると思い込めばどうだろうか。思い返せば、自分を形作るすべては、もとはおしなべて自分以外のものだったはずである。それらは自分という主体が動き回ることで得たもの。動きを止め「自分は確かに自分である」とか、「本当の自分とはどこにあるのか」とか探し始めても見つかるはずはないのである。そういった行いのために大切なものを見落としてしまう。そこにあるはずの、自分と自分以外をつなぐ何かを見過ごしてしまうだろう。動き続けてそれがつながり、広がっていく。そう思い込む。自分は自分以外の誰かとのつながりによって形作られ、動き続けることによってそれらは維持されている。

 

 

閑話休題

 

 

 大学で学ぶことはもちろんすべて学びつくす。すべてを吸い上げる気持ちで臨む。きっとそれは無理だけれど、少しでもそこに近づこうとしてみる。

 そして来年からは社会に学んでみる。どこかにインターンする。お金を稼ぐ。自分で日程を決めてweb開発を進めるのは最後の手段に取っておこう。

 お金が貯まったら、それを元手にワーホリに行こう。まずは世界の流刑地オーストラリア。なんだってできる。何でもやろう。英語を身に付けることを第一目標に。

 そうなったとき、キャリアのどの段階でワーホリに臨めるだろうか。この問題は後々響いてくる。4年次の春からワーホリに行くのが、現状の自分でお金を稼ぐとして考えうる最短な気もする。軍資金としての1,000,000円を用意するのには、今からだとそのぐらいかかるだろう。そうすると、卒研がどうなってしまうのだろう。1年空けてから取り組むとなるとまた複雑な気がする。それでは、卒業して院に進学してすぐに休学→ワーホリだろうか?それもまた違う気もする。実現可能性が最も高いのはその時期だと考えてはいるのだが。

 これはインターンなりバイトなりを少しずつ頑張って得られるお金を蓄えて目指す場合の計画である。ド本命は、3年次の秋から休学しワーホリに臨むことであると私は考える。“web開発は最後の手段”というのは、逃げではないが堅実すぎる一方スケールしない。しかし幸いなことに、webサービスの概要を先人たちに相談しているうち、その形がおのずと見えてきた。自分自身もそれを必要としているし、必ずやほかのだれもがそれを必要とするだろう。或いは、時代がそれを必要としているかもしれない……、そんなアイデアが私にはある。なるべく早くそれを実現し収益につなげて、今後の自分の人生の糧としたい。自分にはきっとできるし、きっと自分にしかできないことだ。このすばらしさを知っているのは人類で自分一人だけ。

 いまはきっと頭のおかしいやつ・意識が高まりすぎてしまった人と思われるだろう。そのような評価をはねのけて、新たな時代に一石を投じたい。 オワオワリ。

 

2017秋学期 木曜 量的調査法 7週目

 

前回までのあらすじ

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復習:離散尺度の単純集計:度数分布表と棒グラフ・円グラフ

離散尺度ではそれぞれの尺度がどのような頻度で起きたかを表にまとめる.これを度数分布表という.
また,度数を直観的に比較するために棒グラフ,相対度数を表現するためには円グラフを使用する.
科学の世界におけるグラフは数値を直観的に理解するための道具であり,数値を正確に表現することが本質であることに注意する必要がある.

連続尺度の単純集計:ヒストグラムと二種類の特性値

Excel ではちゃんとしたヒストグラムは描けない(手間がかかる).
Excel で特性値を計算させるには,「ツール」メニューから「アドイン」を実行し,「分析ツール」にチェックを入れる.

  • 中央値(メディアン):
    これまた同じ考え方で,大きさの順に並べた際に二等分する値.つまり 50 パーセンタイル.
    便宜的に 4 個のデータがある時には 2 番目と 3 番目の値の平均,5 個のデータがあるときには 3 番目の値を指す.
  • 最大値・最小値:説明省略
  • モーメント:
    変数値のべき乗(r 乗)の期待値を(r 次の)moment(=積率)という.
    ある値との差の r 乗の期待値を r 次の central moment(=偏差積率)という.
    (力学からの類推)→計算が簡単,正規分布の特性値と一致(うれしい),外れ値の影響大(悲しい)
  • (標本)平均:(原点(=0)まわりの)1 次の積率
  • (標本)分散:標本平均まわりの 2 次の偏差積率
  • 標準偏差:分散の正の平方根→単位が一致(うれしい)標準誤差:統計量自体の標準偏差.通常は標本平均の標準偏差
  • 95%信頼区間
    母平均が95%の確率でその範囲にあるということを表す。
    例えば、「母集団から標本を取ってきて、その平均から95%信頼区間を求める」、という作業を100回やったときに、95回はその区間の中に母平均が含まれることになる。

汎用統計分析ソフトウェア:SPSS

2010 年に IBM に買収され,IBM SPSS という名前になった、統計処理と多変量解析を行うためのソフトウェア。 SAS と並んで大型計算機時代からの長い歴史を持っている.
日本の汎用統計ソフトウェア市場では,一般向けでは SPSS,研究者向けでは R(フリーソフト)がそれぞれ多くの利用者を獲得している.

クロス集計と分割表による分析

分割表を読むと,二つの変数間でどのように構成比が違うかを確認することができる.
重要なこと:<二つの変数の関係の有無を分析するのであって,普通の意味での因果関係を検証するものではない.
一般に二種類の変数間の関係を分析する上で,以下の組み合わせが考えられる.

  • 分割表の分析:
    2 種類の離散変数の反応に特定の傾向が見られるかを分析する.→特定の傾向が無い可能 性(確率)を計量する.これを独立性の検定という.
  • 一元配置分散分析
    離散変数のカテゴリ(例えば男・女)ごとの連続変数の平均値に違いがあるかを分析する.
  • 相関分析
    連続変数同士の関係(例えば A が大きいと B は大きい,A が小さいと B も小さい)の強さを計量する.これを相関係数という

2017秋学期 水曜 図書館建築論 7週目

前回までのあらすじ

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まずは観察すること......とはいってもそれには準備がいる。

図書館建築観察のための準備

  • 背景情報
  • 地図
  • 概要

何を持っていくの?

  1. データノート(観察前に必要事項を記入したモノ)
  2. ノート(記入するモノ)
  3. カメラ
  4. コンベックス

観察ポイント

外観:

  • 既視感がないものか
  • トレンドから外れていないか(古いものではないか)
  • 内面が見えるか(物理的・哲学的)
  • 周辺との環境(関係)が考えられているか

内観:

  1. 洒落ているか(小粋なサプライズがあるか)
  2. 直観的にバランスがいいか(経験則的に自分がいいものと感じるか)
  3. 書架配置のバランスはどうか
  4. 観覧席は座ってみたいか
  5. 気持ちがよい空間か
  6. 発見があるか
  7. 図書館の人たち明るい顔をしているか
  8. 本がきれいに並んでいるか
  9. 無用な張り紙がないか
  10. 掃除は行き届いているか
  11. また来たい、と思えたか
  12. 図書館の人たちは設計者を知っていたか

2017秋学期 月曜 生涯学習と図書館 6週目

 

前回までのあらすじ

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2001年公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準 では利用者を五つのグループに分けていた、五つ挙げよ

  1. 成人
  2. 児童・青少年
  3. 高齢
  4. 障碍者
  5. 地域に在留する外国人等

memo

2015 一億総活躍社会の実現→介護離職ゼロ

2017 人生100年時代構想

固定化された学習者=均等に機械が分配されていないことに伴うもの
ニーズに対応できていない学習プログラム
社会参画への取り組みが不十分

高齢化率の高さが問題になってくるのは1980年台以降であった

高齢化率が高いのは秋田県 低いのは沖縄県だが、全体的にもまだ上がり続けている

1995 高齢化対策基本法高齢社会対策の基本理念+国と地方公共団体の責務
5分野を設定、中期にわたる方針

  1. 就業・所得
  2. 健康・福祉
  3. 学習・社会参加
  4. 生活環境,調査研究等の推進
  5. 国民の意見の反映

社会における図書館の役割

  • 知の収集・保存・伝達機能
  • 学習センター
  • 情報センター
  • 場としての機能

はじめに

日本は世界に先駆けて急速に進む高齢
→図書館サービスを再考することは喫緊の課題

高齢者と生涯学習

文部科学省「長寿社会における生涯学習の在り方について:人生 100 年いくつになっても学ぶ幸せ『幸齢社会』」(2012)

公民館、図書館(中略)など地域の様々な関連施設は、行政が地域住民のニーズを把握し、多様な学習プログラムを企画・提供することができる地域の学習拠点

高齢化が進展する日本

高齢社会:総人口に占める 65 歳以上人口割合(高齢化率)27.3%<2016>
2.6 人に1人が 65 歳以上、4人に1人が 75 歳以上。
平均寿命:男(80.75 年)、女(86.99 年)<2015>
高齢者:「福祉・保護」イメージと「生活者・活動者」イメージの二重性
高齢社会を支える担い手としての高齢

高齢者をめぐる図書館サービス

1)ALA 「高齢者向け図書館・情報サービスガイドライン」<1999年>

  • 高齢者層に関する最新データの入手と図書館の計画や予算への反映
  • 高齢者のニーズを反映したプログラムやサービスの提供
  • すべての高齢者にとって安全・快適・魅力的なコレクションや設備の提供
  • 高齢者に対する情報サービスの拠点化
  • 高齢者層対象の図書館プログラムの提供
  • 高齢者へのアウトリーチサービスの提供
  • 高齢者に対する丁寧・敬意をもった対応のための図書館員の訓練

 

2)日本における高齢者サービスの変遷:障害者サービスから独立したサービスへ

  • 図書館において高齢者は従来障害者サービスの枠組みの中。
  • 1970 年代〜1980 年代:障害者サービスの対象は「図書館利用が困難な人々」に拡大。高齢者はこの範疇に。
  • 1980 年代半ば〜1990 年代:高齢者を障害者サービスの枠組みの中で考えることの是非をめぐる議論
  • 2001 年「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」
    高齢者に対するサービスの充実に資するため、高齢者にも配慮した公共の施設の整備とともに、大活字本、拡大読書器などの資料や機器・機材の整備・充実に努めるものとする。また、関係機関・団体と連携を図りながら、図書館利用の際の介助、対面朗読、宅配サービス等きめ細かな図書館サービスの提供に努めるものとする。
  • 2012 年「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」
  • 大活字本、録音資料等の整備・提供、図書館利用の際の介助、図書館資料等の代読サービスの実施

4 超高齢社会における図書館サービスの事例

1)事例1:認知症にやさしい社会の構築と図書館サービス:イギリスや日本

IFLA Professional Report 2007「認知症のひとのための図書館サービス・ガイドライン
認知症の人々が、文字及び情報にアクセスし、生活の質向上および社会参加が可能になるよう、公共図書館のサービスは不可欠
認知症患者や家族への図書館サービス
認知症にやさしい図書館ガイドライン』第1版
回想法と図書館
"回想法:米国の精神科医 R. Butler によって提唱
" 高齢者を対象とした心理療法の1つ
認知症サポーター

2)事例2:コミュニティ主導という概念の下、情報格差解消をめざす図書館サービス:カナダ

  • コミュニティ・デベロップメント・ライブラリアン(Community Development Librarians: CDL)設置 従来型の図書館モデルは多くの社会的排除者のために機能していない
  • 図書館とコミュニティ相互の協働が重要なアプローチという考え方

3)事例3:アクティブシニアへの情報提供:日本

ボランティア活動に必要な情報提供
団塊世代の定年退職・ 終活セミナーや講演会の実施
北海道札幌市中央図書館(2015/2)
東京都葛飾区立上小松図書館(2016/1)

4)事例4:国立国会図書館の調査から

多様な高齢者:サードエイジとフォースエイジの出現と図書館利用
日常行動や図書館利用は非常に多様
例1. 大活字本の利用
「だんだん目が不自由になってきて、最近は(大活字本を)利用している」(70 代前半・女性)
「自分でも読まないし、借りているところを見たこともない。高齢者向けというよりは障害者向けで、文字が大きすぎる」(60 代前半・男性)

例2. ボランティア活動に積極的に参加し、そのための資料を求めて図書館を利用
「老人施設にも読み聞かせのボランティアに行っており、老人のための紙芝居をリクエストしていた。予算がないのでなかなか買ってもらえなかったが、高齢者用の紙芝居を5点ほど購入してもらえることになった」(60 代後半・女性)
高齢者の行動が多様であることを踏まえた図書館サービスが必要

図書館へのアクセス

アクセスの良さは今後大きな要素
例. 自宅近くの図書館は駐車場が狭いので、「本を持ってバスで駅まで出て電車に乗って往復することを考えると、
車で利用できる方がいいので都築図書館を利用している」(60 代前半・女性)
「以前は車で来ていたが、駐車場が有料になってから車を使わなくなった。
来るのが面倒なので、図書館にも来なくなった。年をとるともっと面倒になる」(70 代後半・女性・非利用)

解決策の例

「駅前返却ポスト」の設置、宅配サービスの実施
↔「年をとると耳が聞こえなくなるので、インターホンが鳴っていても気が付かない。・・・荷物の受取はとても大変だと、姉を見ていて感じる。」(70 代後半・女性)
図書館へのアクセスを検討する必要あり

図書館資料・情報へのアクセスニーズ

望まれる資料の充実や新しい機器やサービスの導入

  • 「これまで実際に電子書籍を購入したことはない。図書館がタブレット端末を貸してくれて電子書籍を読めるのであれば、興味があるので利用してもいい」(60 代後半・男性)
  • 「本を読むことがだんだん億劫になってきているので、上手な朗読が聞けるといい」(70 代後半・女性)

資料の充実も忘れずに!場としての図書館に対するニーズや認知症への高い関心

「場」としての図書館に対するニーズ

    • 「老人いこいの家や集会場ではなく、図書館にカフェのようなコミュニティスペースがあって、本を通して生き方や生活にプラスになる話ができ、お互いを支え合っていくことができればいい」(60代後半・女性)
    • 「図書館で回想法をやっていれば利用したい」(70 代前半・女性)
    • 「図書館から認知症のお年寄りがいる施設に出向いて朗読や音読をしてくれるといい。読み聞かせだけでは受動的になるので、能動的な音読がいいのではないか」(70 代後半・女性)

=> 認知症への高い関心

主体的な社会参加への意欲=>自らが社会の一員として能動的に参画したいと考えている高齢者もいる

  • 高齢者にサービスを与えるのではなく、もっと高齢者が参加できることがあればいい」(60 代前半・女性)
  • 「ギブ&テイクではないが、1 つ何かしてもらったら 1 つお返しする。年をとっても何かしてもらうばかりでは、充実感がない」(60 代後半・女性)

主体的な社会参画を目指す高齢者に図書館はどのようなサービスを展開できるのか。

まとめ:これからの高齢者サービス

1)高齢者にやさしいまちづくり(Age friendly Cities)(WHO):8つのトピック

  1. 屋外スペースと建物
  2. 交通機関(3)
  3. 住居
  4. 社会参加
  5. 尊厳と社会的包摂
  6. 市民参加と雇用
  7. コミュニケーションと情報
  8. 地域社会の支援と保健サービス

2)公立図書館における高齢者サービス

  1. 学習拠点としての図書館・生活情報獲得の場としての図書館
  2. 生きがい創出の場としての図書館
  3. 居場所としての図書館

3)一歩先の高齢者サービスをめざして

  • 各図書館のサービス提供対象者の人口構成
  • 高齢者の図書館利用状況
  • 高齢者のニーズ調査
  • 自治体の高齢者対策や生涯学習振興計画と図書館の高齢者サービス

4)公立図書館:

  1. 誰でも無料で利用できる
  2. ひとりでいても違和感がない
  3. 利用に際して明確な利用目的を問われない

という特質をもつ公共施設

国立国会図書館『超高齢社会と図書館:生きがいづくりから認知症支援まで』、2017。http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10338812

2017秋学期 金曜 質的調査法 6週目

前回までのあらすじ

 

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本日のお品書き

  1. 印象のマネジメント
  2. 社会化という考え方
  3. 逆に、波風を立たせてみる
  4. オーバーラポールという問題
  5. 試験について
  6. 最後に:だれの利益になる研究なのか?

 

印象のマネジメント

立場によって相手への態度を決める
自他の立場をはっきり区別し伝えること

派閥やグループがあった場合でも、いずれにも与しないスタンスの確立が必要

メモ/録音しようとしたら、威圧感を与えたり話渋るようなことになってしまう場合

・社会化という考え方

子どもが様々な活動にさんかしながらその文化や社会の一員としての振る舞いや態度を身につけて行くというプロセス → フィールドワークにも同じことがいえる

通過儀礼という考え方

ある共同体に入るときに課される儀礼。ソトからウチに移行するときに行われる。
そのコミュニティにおいて、何か特定の行動が通過儀礼であることも考えられる。

 

逆に、波風を立たせてみる

なんらかの問題提起する

納得できない事柄について話、議論する?
自身が完全に透明な存在になる必要はない
考えをぶつけて変化を見るのもフィールドワーク

 

オーバーラポールという問題

対象と過度に密な関係を築いてしまい、
それによって自分としてはよろしくないことが生ずる場合
まずは正直にそれを伝える、わかる人はわかってくれる。そうでない場合は自分の指導者などに助けを求める(ex.ストーカー被害)


試験について

12/22 2限のみ
持込:課題に指定した本のみ

回答用紙と問題用紙が一枚ずつ、論述式

1.言葉、概念の意味をそれぞれ三文程度で説明
2.キーワードをいくつか選び、課題の本について論ずる
3.上記と同じくらいの分量だが、未定

暗記している事ではなく、理解している事、応用できる事に重きを置いている

 

まとめとして

フィールドワークには人間関係におけるストレスがつきもの


1.権力の問題
・調査者は調査協力者に対して「権力」を持っている
→立場の非対称性があることに留意
調査者が圧倒的に強いのだから、学ばさせてもらっているという謙虚さが不可欠


2.親密さの問題
・調査者は権力を持つと同時に「無知な外者」としての弱さを持つ
→人間関係において付け入られる隙になる


最後に:だれの利益になる研究なのか?

短期的には調査者の研究成果のための研究
長期的には調査したフィールドの人々に還元されるような、社会に還元されるようなものであるべき

 

 

次回

まだ

2017秋学期 水曜 図書館建築論 6週目

前回までのあらすじ

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図書館とは何か?

libraryは一つの制度

建築とは何か?

※原初的には、自然条件から保護されるシェルター

建築とは、論理や情緒が創造性をもって置換され構築された状態。および、構築に至る過程。Buildingはあくまで工学的なモノ。Architectureは芸術哲学文学を含んだ文化・文明さえも内包した概念。

 

デザインとは何か?

アップルのロゴ、スポーツ用品(アディダス、ナイキ)のロゴ、canonのカメラのプロダクトデザインおよびロゴデザイン(よくみると凝っててすごい、気にしたこともなかった)、スポーツカーのデザイン(外見もさることながら、「加速」と「減速」のデザイン)、レゴのアーキテクチャとしての可能性、ヴィトンやシャネルの装飾パターン、大手コンビニチェーンのマーク、etc......

 

語源はラテン語のdesignsre:具体的な問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、それを様々な媒体に応じて表現すること。単に意匠設計の意味で使われることも多いが、その場合“style”が使われる。

 

図書館にこそデザインが必要だ!!!

本の装丁はすでにデザインが入り込んでいる。

書架やブックトラック、閲覧室の椅子に至るまでだんだんとデザインが浸透してきている(?)

 

椅子の話

セブンチェア、アントチェア、キャンパスチェア、マウイチェア

 

市政のロゴ

安城市情報拠点施設 アンフォーレ

野々市市文化交流拠点 学びの社・ののいち・カレード

 

図書館にとっての建築の役割とは?

資料の保存先?本を読む場所?ひとの居場所?図書館はビジュアルより中身?

デザインが図書館をより良いものにする(そりゃそうだ)

 

 

デザインの歴史から見る図書館建築

ミケランジェロ / ラウレンツィアーナ:階段;あふれ出る知性(ルネッサンス期)

パッラーディオ / ラ・ロトンダ 

ティエンヌ・ルイ・ブーレ― / 王立図書館計画案(18世紀半ば)

アンリ・ラブルースト / サント・ジュヌイヴィエーブ図書館(鋳鉄筋造 1843年)

ジョセフ・パクストン / クリスタルパレス万国博覧会:鉄とガラスによるアーチ構造 1851年)
→材料はすべて工場で大量生産:現地組み立てのみ

アンリ・ラブルースト / フランス国立図書館(1875年)

ギュスタブ・エッフェル / エッフェル塔(エレベータの実現:1889年)

ビクトール・オルタ / タッセル邸(自然界の曲線を生かすという潮流:1893年

ニューヨーク公立図書館(1911年)

オットー・ワーグナー / 郵便貯金局(自然採光:1912年)

ル・コルビジェ / (1936年)

ミース・ファン・デル・ローエ / シーグラムビル(1958年)

 

レンゾ・ピアノリチャード・ロジャース / ポンピドーセンター(1978年)

マイケル・グレイブス / ポートランドヒル (ポストモダニズム:1982年)

磯崎新 / つくばセンタービル(カンピドリオ広場のパロディ:1983年)

リチャード・ロジャース / リロイズ・オブ・ロンドン(1984年)

ノーマン・フォスター / 香港上海銀行(フロア吊り上げ式:1985年)

ドミニク・ペロー / フランス国立図書館ポストモダニズムに終止符:1994年)

フランク・O・ゲイリー / グッケンハイム・ビルバオ(複雑だが巨大な建築:1997年)

Minoru Yamasaki / WTC(設立当時規模でのテロ想定があるも崩壊:1973年-2001年)

レム・コールハース / シアトル公立図書館(2001年)

ヘルツォーク&ド・ムーロン / ブランデンブルク工科大学図書館(2005年)

コープ・ヒルメンブラウ / BMW Welt(2007年)

 

2011.03.11 東日本大震災

 

ザハ・ハディド / 新国立競技場当選案(2012年)

山本理顕 / 天津市図書館

メカノー・アーキテクツ / バーミンガム図書館(大きな吹き抜け:2014年)

伊東豊雄 / ぎふメディアコスモス(間接光、木造でやさしいつくり:2015年)

BIG(オランダのチーム) / Residence(2016年)

ヘルツォーク&ド・ムーロン / エルプフィルハーモニーハンブルク(2017年)

MVRDV / 天津市浜海新区・浜海新区文化中心図書館(2017年)

 

見るものを惹きつけ、印象付ける建築もありなのでは?

 

来週以降の予定

11/22 図書館空間のデザイン

11/27 Mon 図書館建築学総論&次の会の演習の説明

12/13 wed 演習

12/20 wed 演習成果の発表

 

演習の内容

あなたが図書館長に選出される。

行政の長「君の力を存分に発揮して、素敵な図書館にしてほしい」

  1. サービス方針の策定
  2. 蔵相規模の計画
  3. どういう場にするかの構想
  4. 図書館建築に対するオーダー
  5. あなた自身のこの図書館に対する想い

 

次回

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2017秋学期 月曜 コンピュータシステムとネットワーク 6週目

前回までのあらすじ

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気づけば十一月ももう半分に…十二月に入ったらもっと時が加速するのだと思うと憂鬱だしさらに気温が下がるってものちょっと早急に対策を練らないとヤバイヤバイ……

 

シラバスを参照すると、今回からは「インターネットとは」なんぞやを問うていくようです。なんだそれは…

 

現在

基本ソフトウェア_制御プログラムについてやっているらしい(p90)

 

……ということはまだ6章に入っていないのでは?

 

本日のメニュー

教科書通りにp92‐

教科書p92

主記憶装置管理:タスクの生成から消滅までに、そのタスクのためのメモリを確保および保護、解放する機能を備える。

仮想記憶=物理的には存在していない主記憶装置を、プログラムから見て実際にあるように見せる機能。足りない分はHDD等で補う。→処理速度低下の原因となる。

スワッピング方式、セグメント方式
事実上、現在のOSでは使われてない

ページング方式:現在の主流
管理する主記憶を数KB単位のページに分けて、その単位で補助記憶装置な仮想領域に読み書きすることが一般的(最近使われていないページから書き出す:LRU,Least Reacently Used)

 

教科書p93

I/Oドライバはデバイスドライバーとも呼ばれる
デバイスドライバーとは、各装置(デバイス)それぞれに固有の制御機能を実現したソフトウェア
タスク管理機能と連携のための機能も含まれる(入出力待ちになったらタスクを切り替える、など)

 

教科書p94

言語処理プログラム

人が書いたプログラムを計算機に実行させるために必要となるソフトウェア(プログラム)

機械語(言語処理プログラムが不要???)
アセンブリ(アセンブラ言語)
-----ここまでCPU依存-----

高級言語…CPUに依存しない共通の書き方で、人間にわかりやすい記述を可能にした言語


を処理するプログラムは?

アセンブラ:アセンブリ言語から機械語
コンパイラ:高級言語から機械語
インタプリタ:プログラムの記述を解釈し、その指示に従って実行するソフトウェア

コンパイラが出力する機械語が、現実には存在しない仮想的な計算機の機械語で、その機械語を解釈および実行するという中間的な方式もある。Javaなど。

 

関連用語

  • ソースコード:人が書いたプログラム
  • オブジェクトコード:コンパイラ等が出力した機械語のプログラム
  • リンカ:複数のプログラムを結合してひとかたまりのプログラムとみなすようにするもの

サービスプログラム
どこまでがOSの一部としてのサービスプログラムとみなすのか?については様々な観点・議論がある.
GUIは今ではサービスプログラムではなく、むしろ制御プログラムの一部として組み込まれているとみなされることも多い


コマンドプロンプト
一般にはシェルと呼ばれる。キーボードから入力された命令を実行して、その結果を文字で表示する。昔ながらのCUI(CLI)での使用を可能にする。コマンドインタプリタとも呼ばれる。ある程度は高級言語のような制御構造や変数も使えることが多い。

 

定着度確認小テスト

1.10進法の「0.4」を2進法に変換せよ。ただし、小数部は5ビットで表すものとし、5ビットに収まりきらない場合は6ビット目を「0捨1入」して丸めること。
解答:0.01101

解法:整数値の場合は変換したい数を2で割っていた。小数値を変換する場合は変換したい数に2をかけていく。小数部分に2をかけて、商の小数部分を抜き出してそれを繰り返す。最終的に取り出せる小数部分が0になれば変換完了である。導き出された商の整数部分を一つ目の式から順に並べることで2進数であらわすことができる。ただし、循環小数になり操作が完了しない場合もある。

0.4×2 = 0.8 : => 0

0.8×2 = 1.6 : => 1

0.6×2 = 1.2 : => 1

0.2×2 = 0.4 : => 0 (※循環小数になってしまったので打ち止め)

よって、0.4は2進法であらわすと0.011001101100110......≒0.01101となる。

 


2.1.の結果を10進法に変換し、その値と0.4の差、すなわち誤差を求めよ。
解答:1/160

解法:0.01101(2)を十進法であらわすと1/4+1/8+1/32=1/32(8+4+1)=13/32

0.4 = 4/10 , 両者の差を求めると、13/32 - 4/10 = 1/160(65 - 64) = 1/160

 


3.授業のRAID5の説明例に倣って、8ビットの値「01101101」を「0110」と「1101」の4ビットずつに分けて、ビット毎の排他的論理和(Exclusive OR)をとったときの値を求めよ。
解答:わからん

 

 

4.そして、その3つの4ビットの値のうち、「0110」がなくても、残りの2つからその値が求められることを確認せよ。
1101 + ○○○○ = 0110 (解答欄と同じ値が入るはず)

解答:ぜんぜんわからん!

 

 

5.回転数12000rpmのハードディスク装置のディスクが1回転する時間(秒)を求めよ。
解答:1/200

解法:rpmから一秒あたりの回転数を求める。÷ 60 すると200rpsとなる。子の逆数とって、1/200


6.そして、そのディスクの平均回転待ち時間を示せ(秒)。
解答:1/400

解法:平均の待ち時間とは、ディスクを読み取るヘッドが回転のうちどの位置にいるかがカギとなる。結局は、「ヘッドの直下にデータがある(必要な回転は0)」と「←の状態から一つずれた位置にデータがある(からもう一周しないといけない=必要な回転数は1)」の2つのパターンを考えればよい。つまり、平均回転待ち時間は(0 + 1)×1/2 = 1/2;ディスクを1回転する時間の半分ということになる。 

よってこのディスクの平均回転待ち時間は1/200 × 1/2 = 1/400

 

授業のRAID5の説明例に倣って8ビットの値「01101101」を「0110」と「1101」の4ビットずつに分けてビット毎の排他的論理和(Exclusive OR)をとったときの値を求めよ。

 

そして、その3つの4ビットの値のうち、「0110」がなくても、残りの2つからその値が求められることを確認せよ。

 

 このふたつがぜんぜんわからん……取り敢えず今日のところは保留にしておく。授業の時に開設を聞くか、それでもなければ自分で訊きに行くことにする。

 

 

次回

まだ